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CrazyLegsに捧ぐ
『GRAFFITI BRIDGE』
2010年05月29日(土) 00:14
STUSSY…1ヶ月に2回は必ずチャプトに脚を運ぶという絶対的信頼を置いてるお気に入りのストリートブランド。いや〜ずいぶんと長い付き合いになりやした!頻繁に“限定”と名の付くギアが登場しては、財布と相談する羽目になってますが、少し前に発売されたのがコレ!
今年で30周年を迎えるSTUSSYは、メモリアルイヤー限定商品をゾクゾクとリリースしてますが、同じく30周年を迎えた東京のマンハッタンレコードとのコラボによって生まれたのがこのT。そうです、プリントされてるのはDJ界の右大臣、左大臣(と勝手に俺は位置づけてる)でありますプリモとピートロック!

こういったHIPHOPカルチャーにも大きく影響を与えるSTUSSYだからこそ、幾つになってもストリートファッションから離れられない俺なんですよね〜!

っつ〜事で、今回はご存知“紫王子”ことプリンスことジ・アーティスト・フォーマリー・ノウン・アズ・プリンスこと、ジ・アーティストこと、変なマークの人こと…とにかく“チビッコナルシスト”プリンスの『GRAFFITI BRIDGE』をご紹介!
ビリーが残してくれたクラブ『グラス・スラム』の経営をモーリスと共に継いだキッド。しかし、やり手で事業拡大を狙うモーリスとキッドは対立…互いのバンドで勝負になっていくが…

ご存知 “紫殿下” が相変わらずのナルっぷりを存分に発揮するだけでなく、そこらかしこにはた迷惑なスパイスとして “我儘” を散りばめた様な、今から20年前の作品。ココでも何度も言ってる様に、丁度小学校高学年位になり、所謂 “洋楽” に目覚めた辺りから俺は彼の大大ファンだった訳で、当然のごとく彼のリリースする音源…いや、特に出演する映像に至っては、どうしても思い入れなんかをブチ混みつつ、贔屓目に見てしまうトコがある…そう、つまりどんなに大ファンといっても、そういったプラス感情で受け入れないとチとキツい作品もあるっちゅうこった。そりゃRAKIMだって全ての楽曲がパーフェクトって訳じゃないっしょ?
っつ〜事でこの作品…「よっ!紫殿下!今回は特にやっちゃった感つよしくさなぎだねっ!でも好き勝手しただけあって、自分では “オキニ” な出来に仕上がってんじゃないの?その分敵も増えたりして!」みたいな事を言ってしまいたい様な作品ですねコレは。『パープルレイン』 の続編的な意味合いが強いといっても、自伝的要素が強かった紫雨とくらべたらまあ!随分とスピリチュアルな部分を押して押しまくってるし、トラブルが起こっても「なんじゃそりゃ!」的レベルの解決につながるしでもう一言で言えば “幼稚” な部分が多いんだよね。

『パープルレイン』でいきなし監督・主演をブチかましてそこそこ当たったでしょ?んでその後もほぼこのスタンスで映画を撮ってんだけど、やっぱ “映画” として見る部分に関しては色んな意味でキツいんですよね。物凄く簡単に言ってしまえば “PVロングバージョン” みたいな。当然の如くサントラアルバムもリリースされんだけど、ココまでハッキシ言ってしまうとどうかと思うけど、これ “サントラ” じゃなく “アルバム” で良かった様な…ザ・タイムはもちのろんで、テヴィン・キャンベルやメイヴィス・ステイプルズといったお約束人物の名は勿論、音的には流石殿下!という音のキャパを見せつけ、当時の流行も押さえつつ、ファンク色も強く(ジョージ・クリントンも参加しとったわな)、またRAPなんぞも取り入れ〜の(これは好き好きやね)、ホンットにいい実験的なアルバムなんだけどな〜…好き嫌いは別れるだろうが…。
丁度、音楽担当として参加し、サントラも大HITした『バットマン』の次の作品っちゅう事で、蝙蝠男で得たタナボタ収入で借金チャラプラスアルファで映画でも…ってなったかどうかは知んないけど、やっぱ少なくとも映画なんだからさ、見る側に “プア〜感” を与えちゃヤバいっすよね。恐らく殆どがセット撮影なんだけど、肝心なタイトルにもなっているであろう橋がもう!ちゃっちいいちゃっちい!っつ〜か、紫殿下はさ、舞台上で幕と幕との間にスタッフがダダダダ〜ってセットを入れ替えちゃうような、“ミュージカルのライブ感” を出したかったのか、実際彼の作品は当然っちゃあ当然音楽と常にリンクしてミュージカル色が強いんだけど、やっぱこと映画やるんなら映画的に拘らなければいけない部分ってのもさ、も少し意識・勉強しないと、観客はマジでドン引き汁垂れ流しになっちゃいますよ。そりゃ興行的にも失敗しますわな!

俺は正直、彼のファンだから言うけど、もし彼の大ファンでこの映画が最高!なんて人いたら「甘やかすしてんじゃああねええええええぞおおお〜!」って言いたいもん。

でもさ、まぁいいじゃん!ジャム&ルイスも出とったし、マドンナが相手役断ったって話しも頭に入れながら見たら笑えるじゃん!それになにより、コレをみた後に 『アンダー・ザ・チェリー・ムーン』 を見たら、なんかいいモノみた気分…いや、錯覚に陥る事間違いなしという特典付きじゃんか!

でもさ、ここで大どんでん返しな一言…「でもさ、プリンスだから許せるんだよな〜!」

PS 日本でも『アーノルド坊やは人気者』で俺らを楽しませてくれた俳優ゲーリー・コールマンが42歳で亡くなったそうですね…心から、R.I.P




『HOT POTATO』
2010年05月25日(火) 00:53
リル・キム…ずいぶんと音沙汰ナッシングだったな〜と思ったら、なにやらJAY-Zのレーベルと契約成立っつ〜事で。ビギーの後ろ盾もあってかジュニアマフィアでシーンに登場してからというもの、ソロになっては正に時代の象徴とも言うべき人気を確立…だってグラミーまで受賞したしさ。
ところが結構いざこざも多く、傑作を残してる割にはリリック自分で書いてね〜とか、整形したとかしないとか、ハードコアポルノに出演するとかしないとか、借金の問題とかいろんなゴシップに塗れた挙句、なんだかひっそりと影が薄くなってましたよね。モロにセクシャルなキャラを最大のウリにしてただけに、どんどん露出も過激になってったけど、この人ほどセクシーとアグリーが表裏一体な女性アーティスト他にいないっしょ?ま、個人的には140cm代のミニモニにはイマイチ惹かれないんだけど、彼女の曲は大好きだっただけに、それこそ完全復活を印象付ける形でシーンにカムバックして欲しいもんです。ま、JAY-Zんトコなだけに、結構期待してますけど。

っつ〜事で今回はジム・ケリー主演の『HOT POTATO』 をご紹介しちゃいます!

アジアのどっかの国の村を援助をしているアメリカの議員ダンバーは、娘のジューンを現地に送り込んでいた。しかし、その村を牛耳る悪いオッサンであるクンフー道場主のラングーンにしてみりゃ、そんなん邪魔以外の何者でもない。っつ〜事で当然の流れからジューンを誘拐し、援助をやめる様に条件を出してきた。そこで軍はジョーンズに白羽の矢を立てるのだが…

いやいや、久しぶりにブチかましたくなりまして…となるとやっぱこの方に登場していただくしかないっしょ!みんな大好きジム・ケリー師匠でございやす!

しかし…予想以上だなこりゃ…

ん〜…何故こうなるのか…。正に名作 『ベストキッド(KARATE KID)』 の失敗例を彷彿するかの如くとでも言いましょうか。っつ〜のもこの作品の監督であるオスカー・ウイリアムスって人は、ブラックスプロイテーションムービーの中でも “良い作品” として認知されている、いわばジム・ケリーの出世作とも言える『黒帯ドラゴン(BLACKBELT JONES)』 の脚本を手がけた人物。他にももアイザックヘイズが超至近距離からマグナムをぶっ放つというトンデモシーンでお馴染みの名作 『TRUCK TURNER(ブラック・ハンター)』 なんかも手がけた人物。しかもこの作品でジム・ケリー演じる主人公は “ジョーンズ” …当然続編チックな雰囲気が否応無しに漂ってきますわな(ってか基本黒帯ドラゴン2はタトゥーコネクションって作品もあるんだけどね)。
ところがさ、舞台をタイ(ま、タイとは言ってないんだけど)に移しちゃったもんだから、ミヤギの故郷である沖縄に飛んで、しかもそれをハワイで撮影しちまって、なんじゃそりゃそりゃなんじゃそりゃ系になっちまった 『ベストキッド』 状態とでもいいますかコレが!もうね、架空の土地とは言え「一体なんつ〜国にゃああんんだああ〜!」と叫ばずにいられないといいますか、“ミックス・アジア” とでもいいますか、色んな人種・言語が繰り出されて俺なんかそれだけでもおかずナッシングで白飯2杯半はペロリですわ!

そりゃ空手とかクンフーとか、アジアに対するリスペクトってのも判るんだけど、んじゃもちょっと下調べするとかさ、それなりに勉強するとかしないとホンットに失笑かう結果になるって!この作品なんかモロにそうだもん。しかもさ、所謂 “本場” に乗り込むだけあってそりゃそりゃアメリカにはいなかった様な強敵や、見たことも無い技を繰り出す達人だとかさ、もっとコッテリしたトコ責めるとすれば、ミステリアスな妖術を縦横無尽に繰り出す怪しげな仙人だとかさ、そういった “うんざりするようなボスキャラ” が居てもいいじゃん…

この作品のジム・ケリー、危なげなくまじ無敵です!

いや、逆に言えばこれまでの作品の中で一番ジム・ケリーの技がキレてるというか、一番強そうな感じに仕上がってるんですよ。でもその分、“強すぎ” !大勢の敵相手にしてもほぼ無傷でバッタバッタ状態だし、これまた敵も不甲斐なさすぎ…格好もチャンチャラだしさ。しかもさ、ただでさえ無敵なジム・ケリーの側近として、この作品では “すけさん・かくさん” 的キャラがいるんだけどさ、これがなんとも微妙といいますか、ハッキシ言えば 「必要〜?」 ってな位ど〜でもいいっつ〜かなんつ〜か。特に随所で 『笑かそう』 的なアプローチが見られるものの、結果ことごとく突込みがいない出川哲郎状態に陥るといいますか、正直ジム・ケリーに 『笑』 というエレメントは要求しちゃいけないねコレは。それよっか大真面目に戦ってる中での「どうかしてるぜえええ〜!」的シーンや、『ブラックサムライ』で魅せた鳥やヘビと戦う「ありえねええええ〜!」的シチュエーションの方が、笑かそうともせずにも笑わずにいられねえっつ〜の!
やっぱアレかな…ジム・ケリー=ジョーンズって図式は、監督がロバート・クローズでなきゃ成り立たないっつ〜こっちゃね〜の?…なんて事言うのはもったいないっ!俺なんかもうジム・ケリーの作品だけじゃなくって、ブラックスプロイテーション物の中でも “キ〜ン臭” が漂う作品に関しては、あらかじめ “スイッチ” が入っちゃうもん!するとどうでしょう!所謂本格的アクションや、HIPHOP世代が期待するカッコよさなんてもんを期待してて、結果ガッカリするなんつ〜要素が、「逆に効いてますよby山本小鉄」になるといいますか、オバカを欲している自分がいるみたいな!その方が得だよ絶対!

でもね、個人的にはエキゾチックな魅力フェロモンがムンムンだったアイリーン・ツーのアクションには萌えましたね…デヘヘヘヘ〜。

PS 俺勉強不足でアレなんですけど、タイトルの 『HOT POTATO』 って何かのスラング?だって全く意味ねぇんだよwwwww


『Phantom Punch』
2010年05月21日(金) 00:38
いや〜、お久しぶりぶりざえもんですね〜。っつ〜か最近よく言われてましたよ…「とうとうネタが尽きたか…」とか「飽きたんでわ?」とか…

にゃめんじゃにゃいわよこのかさぶたがっ!…ただ慌しく忙しく、お金が無いだけじゃわい!

ってかんなことよりも、なにやらコモンがプロテニスプレーヤーのセレーナ・ウイリアムズとマジで結婚考えてるみたいっつ〜事で!まぁ付き合ってたって事は結構以前からオープンにしてただけあって知ってた人も多いと思いますが、最近じゃ「子供が欲しい」とまで公にコメントしてる様で…いや〜、実際に俺自身、女性はミニモニよりもデッカちゃんの方がタイプなだけに、わからなくもな…いや、やっぱわからんっ!
コモンっつったらベストアルバムの『Go! Common Classics』もリリースされる様ですが、彼に対しては割とスムースでインテリジェンスなイメージを持ってる人もいると思いますけど、そんな彼が以前CUBEと揉めたの知ってます?その時にモロCUBEに矛先をあててDISった曲である 『"The B**** In Yoo"』 もこのベスト盤には収録されてる様でして…俺もレコードは持ってるんですけど、改めてコモンの名曲と一緒に聴いてみたいもんんですね〜。

っつ〜事で、最近はホンットにボクシングのビッグマッチが多く、完全にファイターズアンセムモードバリバリな故に、前回同様今回もボクシング物で!そのアリと2度戦ったといえば…そう、リストンを題材にした『Phantom Punch』をご紹介!
犯罪を繰り返す札付きのワルだったリストン(ヴィング・レイムス)は、刑務所の中でも喧嘩三昧…そんな彼を見た牧師はボクシングをする事を進める。メキメキと力をつけた彼は、刑務所内の大会では無敵となり、出所後正式にジムに入門するが…

以前、スポーツ雑誌 『Number』 がリリースしたビデオに 『チャンピオン伝説』 というのがあった。アリをはじめ、フォアマン、ノートン、フレジャー、ホームズと、ヘビー級史上名チャンプとして名高い5人が集まり、試合を交えながら当時を振り返るという作品…俺も大好きで今も大切にしてるんですが、本来なら拳を交えた者同士の熱き語らいの場であるレジェンド座談会にならリストンだって当然居てもおかしくないでしょ?アリと10歳しか違わないんだから。でも残念ながら38歳という若さでこの世を去ってるんですね…しかも薬物の過剰摂取というなんともいたたまれない死因でした。いや、もし生きててオファーがあっても、彼は参加しなかったかも…。
当時、リアルタイムで彼の試合を見ていた訳ではないので、その人物像というのはあくまで後続という形で入ってくるものなんでアレだけど、少なくとも “世間を見方につけたボクサー” ではなかった…つまるところかなりヒール色の強いチャンピオンだったと言えるんじゃないかな。

実際この作品にも描かれている様に、かなりのアウトローで収監歴もあり、人々に対して笑顔を振りまく様なサービスをする訳でもない…前回のアリの時も触れた様に、当時はモロに公民権運動も大きなムーヴとなる時代…相手が大男だろうが、老婆だろうが、白人達は容赦なく差別的な視線や行動、言動を浴びせかけていた時代だ。そんな中でリストンという男がどう気付き、どう動き、どう堕ちたか…という部分をとてもナチュラルに纏めてある作品だなと。

監督はロバート・タウンゼント。以前ココでも紹介した 『ファイブ・ハートビーツ』 や 『スーパーヒーロー/メテオマン』 等で、監督としてだけじゃなく、自ら出演もこなしてるマルチな人ですわな。それから、刑務所のボクシングシーンなど、既に 『デッドロック』 で経験済みのヴィング・レイムスがリストンを演じ、その妻はなななんとステイシー・ダッシュがやってました!
皮肉にも映画のタイトルとなっている 『Phantom Punch』 とは、彼のフィニッシュブローではなく、彼を2度もKOという形でリングに這い蹲らせた男であるモハメド・アリの有名なパンチなんですよコレが。でも個人的には「何故?」という感が強い…だってココまでモロにタイトルにするんならさ、それこそそのシーンはモロに描かないと!もう誰もが知ってるあの “絵 = 画” を見せ付けてやんないと!でなきゃ全体的に割りとイケてる作品なのに、感想がそこに集中しちゃって結局「おしいっ!ツメが甘いっ!」って事になっちゃったり…いや、オーバーじゃなく、それ位ボクシングファンにとっちゃ触角が敏感に反応する単語なんだよ。

彼自身、ボクシング界で名チャンピオンとして語り継がれるフロイド・パターソンを倒し頂点に上り詰めた様に、彼もまたアリという巨大過ぎる新星の前には2度と王座に返り咲く事は無かった訳で…ロッキー・マルシアノやリカルド・ロペスといった例外もいるものの、基本的には “世代交代” や “弱肉強食” をモロに感じる事が出来る過酷なスポーツこそ、ボクシングが持つドラマティックな魅力なのかも知れないっすね。


『A.k.a. Cassius Clay』
2010年05月07日(金) 00:28
バーナード・ホプキンスがロイ・ジョーンズ・ジュニアと17年ぶりに再戦し、見事3-0の判定勝ちでリベンジを果した。これだけならまぁ普通の話題で終わるかもしれないが…ホプキンスの年齢、なんと45歳…おいおい、45歳だぜ!

かつてジョージ・フォアマンが42歳で当時のチャピオンであったホリフィールドの世界タイトルに挑戦して、惜しくも判定負けした試合は、その年齢から試合結果よりもフォアマンを称える声が圧倒的に多く、通常のニュース等でも大きく取り上げられた記憶がある…んじゃよ、今回の試合はどうよ?ヘビー級じゃないから?タイトルマッチじゃないから?…でしょうね。けど俺らボクシングファンからすれば、それこそ血〜沸き肉踊る結果なんですわな〜。

でもこの勝利でまたまた王座挑戦の話しも今後具体的になってくるだろうな…死刑執行人の餌食になるのは誰だろう…。

っつ〜事でボクシング繋がりって訳じゃないんだけど、今回の作品は『A.k.a. Cassius Clay』をご紹介!

ケンタッキー州ルイビルに生まれたカシアス・クレイがボクシングに出会い、輝かしいアマ戦跡やオリンピック金メダル獲得、鳴り物入りでプロになり、ベトナム戦争や改宗し公民権運動への参加も含め、激動の人生を自らの主演で追うドキュメンタリー。

アリの作品に関しては当然の如く圧倒的に“ドキュメンタリー”が多い。けどこの作品は、彼のプライベートや試合そのものを追った記録作品というだけじゃなく、アリ自らが出演し、第三者的目線で自分やその他のボクサー等を語ってるちょっとレアな作品なんですね〜。

中でもオモロなのが、かつてフロイド・パターソンやホセ・トーレス、そしてなんと言ってもあのマイク・タイソンといった名チャンプを育て上げた名伯楽、カス・ダマトと “最強論” を交わすシーンがあるんだけどコレが最高なんですわ!

「いくら逃げ回ろうが経験豊富なジョー・フレジャーは必ずお前さんを捕まえてKOする!」とカスが吼えれば、「ジョーなんてこんなんだ(とスローモーなシャドーを演じ)、俺を捕まえられるとでも思ってるのか、この老いぼれジジイ!(若干脚色あり)」と応戦!互いに一歩も引かない舌戦は、ボクシングファンにとってはたまんないであろう “大人気ない大人の口喧嘩” なのである!

今でも何かと議論のネタになる “パウンド・フォー・パウンド” や “オールタイム・ベスト” …この作品では堂々と、一ミリのぶれもなく、これ以上に無い自信満々の表情で、若干キレぎみにアリはこう言っている

「皆が言う!ジャック・ジョンソン、ジャック・デンプシー、ロッキー・マルシアノ、ジョー・フレジャー、奴らには叶うわけないと!冗談じゃない!はっきりと断言してやる!俺が奴らと試合をしても絶対に勝つ!俺こそが最強だ!」

異論を唱える人も大勢いると思うけど、俺個人としてはボクシングは歴史を重ねるにつれ、よりスピーディーに、よりテクニカルに進化していると思う。だからこそ、かつての名選手を含めたオールタイム・ベストは誰か…といった議論はあんまり、いや、全然興味が無い。でもアリが何故ボクシング界では最高の評価を得るボクサーであるのか…それはボクシングだけでなく、いろんな意味で “超我がままの超プロフェッショナル” だったからだと思う。

徴兵拒否やムスリムへの入信・改名、金メダルを川に投げ込み、挑発のレベルを超えたリップサービス…誰にここまで出来る?誰がここまでやった?アリしかやってないし、アリにしか出来なかった事だと思う。

ボクサーとしても順風満帆な人生を歩み始めていた矢先、マルコムXと知り合い、ムスリムに入信…奴隷の名前は捨てると聴衆の前で声高に宣言したのは何故か…何不自由なかった筈の彼が、世間のあらゆる批評を覚悟でモハメド・アリを名乗る事を選んだ一番の理由は…。俺達が考えている以上に、公民権運動が盛んだった当時、イライジャ・ムハマド率いるネイション・オブ・イスラムの存在・影響力は計り知れないものであったんだろうし、ある意味過激で偏った黒人分離主義的な思想・方向性に、アリの様な性格の人間はガッツリとはまったんじゃないかなとも思う。

ある意味アリは、時代背景まで見方にし、自分自身を最高に輝かせる事に成功した “天才セルフプロデューサー” であるとも言えるんじゃないかな。彼が試合前に必ずTVカメラに向かって相手を罵倒したり自己賛辞を繰り返したりする映像は、皆さんも何度も目にしている事と思いますが、これホンットに何度見ても笑えるんだよね。「必ず早いラウンドでKOします」とかささ、「負ける要素はありません」とかよくあるじゃん!アリはんな事言わねえもん!「アイツは醜い!」とかさ「お前を4ラウンドでKOしてやる!4ラウンドだ!必ずだ!」とか、「もし負けたらその場でシューズキスをしてジェット機でアメリカから逃亡してやる」とか…子供かよっ!

けれどもそうして極限に自分自身を追い込んで “絶対に負けられない状況” に自らを立たせる事で神がかり的な力を発揮する事で勝星を重ねていった…天才であり努力家、まさにグレーテストですね。

ただ、この作品でちょっと残念だったのは、当然カラーだろ?という時代の映像や、せめてモノクロでいいじゃん?的な映像まで、雰囲気や視覚効果を狙ってか、妙な黄味がかった映像処理をしてあって…少なくとも俺個人の評価としては完全に逆効果だったというか、まんま見せてもらった方がストレス感じなかったのにな〜と思っちゃいました。



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